指先サイズのステンレス部品。角度のついた円錐面に、
φ0.3mmの穴を等間隔で高精度に加工しました。
【小径穴あけ加工】ステンレス製 テーパー(斜面)部へのφ0.3mm 4穴の面直加工
今回のご依頼は、ステンレス製の小径部品の先端、角度がついた「テーパー面」に対し、φ0.3mmの穴をあけるというものでした。
特に高い技術が求められたのは、単に穴をあけるだけでなく、「周囲4箇所に」「面に対して垂直(面直)に」「正確な位置関係(等配)」で加工するという点です。
この加工には、以下の3つの高いハードルがありました。
1. 滑りやすい「斜面」へのアプローチ
平面への穴あけと異なり、角度のついた面にドリルを入れる際、刃先が滑って位置がズレたり、ドリルが折損したりするリスクが非常に高くなります。特にφ0.3mmという細さでは、わずかな負荷の偏りが命取りになります。
2. 「面直(めんちょく)」の精度維持
斜面に対し、垂直に穴をあけるためには、ワーク(加工品)の傾きと工具の進入角度を完全に同期させる必要があります。弊社では高精度な割り出し技術を用い、斜面に対して正確に90度の角度で刃を入れることで、入り口の形状も真円に近い美しい仕上がりを実現しています。
3. 「複数穴」の正確な位置決め
中心の穴だけでなく、その周囲に4つの穴を配置しています。これら全ての穴において、中心からの距離や配置バランスを崩さず、かつバリを極限まで抑えて加工するには、熟練の加工技術と最適な切削条件の選定が不可欠です。
| 項目 | 内容 |
| 材質 | ステンレス(SUS) |
| 加工内容 | テーパー面への微細穴あけ(面直加工) |
| 穴径 | φ0.3 mm × 4穴(周囲)、中心穴 |
| 特徴 | 斜面に対する垂直加工、等配位置決め、微細バリレス加工 |
弊社では、長年培った微細加工のノウハウを活かし、ステンレスという難削材であっても、このような複合的な難加工を安定して行うことが可能です。
「斜面への加工を他社で断られた」「微細な穴を、複雑な形状の部品にあけたい」
そのようなお悩みをお持ちの開発・設計者様は、ぜひ関東精密にご相談ください。確かな技術力で、皆様の「形にしたい」を実現します。












