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その『困りごと』、図面不要です。加工知識ゼロから始める『治具設計開発』という名の問題解決

治具
開発、設計
2025.11.18

▼ こんな方に読んでほしい

・「作業効率が悪い」「手作業で品質が安定しない」という具体的な悩みはあるが、その解決策が『治具』なのかも、誰に頼むべきかも分からない、異業種・スタートアップ・現場改善担当者の方
・ 「こんな道具があれば」というアイデアはあるものの、『図面が描けない』『加工の知識がない』という理由で、町工場への相談を躊躇(ちゅうちょ)している方
・過去に加工業者へ相談した際、専門用語の壁にぶつかり、「図面がないと作れません」と断られた苦い経験を持つ、全てのビジネスパーソン

 

 

◆ 序論:その『モヤモヤ』、誰に、どう伝えたら良いか分かりますか?

あなたの職場に、このような『モヤモヤ』とした悩みは、ありませんか?

 

・「この手作業、毎日繰り返していて、本当に非効率だ。もっと簡単にできないか…」
・「新人さんとベテランで、なぜか仕上がりの品質が違う。何か『型』のようなものがあれば、誰でも同じように作れるのに…」
・「新製品のアイデアは最高だ。でも、それを組み立てるための『専用の道具』なんて、この世に存在しない。どうしよう…」

 

そして、これらの『モヤモヤ』は、多くの場合、次のような思考の壁にぶつかり、日々の忙しさの中に埋もれていきます。

 

・「これを解決するには、たぶん『治具』とかいう専用の道具が必要なんだろう」
・「でも、治具ってことは、『加工』とか『設計』とか、専門知識が必要なんじゃ…」
・「図面なんて、もちろん描けない」
・「そもそも、こんな『曖昧な悩み』を、いったい『どこ』の『誰』に相談すれば、形にしてくれるんだろう?」

 

結果として、その『困りごと』は、今日も変わらず『困りごと』のまま、あなたの現場に残り続けます。

 

もし、この記事をお読みのあなたが、まさに今、このような状況で立ち止まっているのであれば、私たちは、まず、あなたに一番お伝えしたいことがあります。

 

それは、『あなたは、何も悪くない』ということです。そして、『あなたのその悩みは、解決できます』と。

 

問題は、あなたの知識不足にあるのではありません。問題は、『図面という専門言語』がなければ会話を始めてくれない、従来の製造業の『常識』の側にあるのです。

 

本記事では、その古い常識を、私たちの『治具設計開発』のプロセスが、いかにして乗り越えるか。加工知識ゼロのお客様と共に、ゼロから『答え』を創り出す、私たちの『ノウハウ』の全てを、分かりやすい言葉でお話しします。

 

 

◆ なぜ、あなたの『困りごと』は、これまで解決されなかったのか

あなたの現場の『モヤモヤ』が、具体的な『解決策』へと進まなかったのには、明確な理由があります。それは、従来のモノづくりの世界が、高度に『分業化』されてきた歴史に起因します。

 

 

【従来の『分業モデル』の壁】

日本の高い技術力を支えてきたのは、役割分担の明確な、この分業モデルでした。
1.『お客様(発注者)』: 解決したい課題を明確にし、それを実現するための『設計図面』を完璧に用意する。
2.『加工業者(受注者)』: その『設計図面』を、一言一句、忠実に読み解き、指定された通りの『モノ』を、高精度に加工して納品する。

このモデルは、非常に効率的です。しかし、一つの『絶対的な前提条件』に基づいています。それは、『お客様が、完璧な設計図面を描けること』です。

 

『加工知識がない』という、乗り越えられない壁

ここで、あなたの状況に立ち返ってみましょう。
あなたは、「図面を描くこと」が本職ではありません。あなたは、「あなたのビジネスや、現場のプロフェッショナル」です。あなたが描けないのは、当然なのです。

しかし、この『分業モデル』の世界では、その『図面が描けない』という事実は、そのまま『発注者としての資格がない』という烙印を押されることに等しくなります。
あなたが、勇気を出して、どこかの加工業者に電話をしたとします。
「こんなことで困っていて、専用の道具が欲しいんです」
「ああ、そうですか。では、図面(DXFかSTEPデータ)を送ってください。それを見ないと、見積もりも何も出せませんから」

この瞬間、あなたは、冷たい壁に突き当たります。

・「専門用語が分からない」

・「図面がないと、話すら聞いてもらえない」

・『どこに頼んでいいか分からない』問題の正体とは、多くの場合、この『図面至上主義』の壁なのです。

 

◆私たちは『図面』ではなく、あなたの『困りごと』を受け取ります

私たちは、この古い常識を、根本から覆します。
私たちの『治具設計開発』プロセスは、お客様に『図面』を要求することからではなく、お客様の『困りごと』を、ヒアリングすることから始まります。

私たちは、単なる『加工業者』ではありません。お客様の曖昧な課題を、具体的な『動く形』へと翻訳し、実現する、『開発パートナー』です。
その『翻訳プロセス』の全ステップを、具体的にご紹介しましょう。

 

 

【STEP 1:ヒアリング】 私たちが知りたいのは『寸法』ではなく、『物語』です

私たちとの最初の打ち合わせで、あなたが『加工の専門用語』を使う必要は、一切ありません。私たちは、CADの画面ではなく、あなたの目を、そしてあなたの現場を見て、お話をお伺いします。
私たちが、最初に知りたいのは、以下のような、あなたの『言葉』で語られる『物語』です。

・『背景(Why)』:
・なぜ、今、その作業が問題になっているのですか?(例:「新製品の受注が増えたが、そこだけ手作業で、生産が追いつかない」)
・その作業を、現在は『誰が』『どのように』行っていますか?(例:「入社30年のベテランAさんだけが、手の感覚でやっている」)
・『課題(What)』:
・その作業の、一番の『ボトルネック(問題点)』は何ですか?(例:「Aさん以外がやると、品質が安定しない」「時間がかかりすぎる」「作業自体が危険」)

・『ゴール(To Be)』:
・最終的に、どうなったら『最高』ですか?(例:「誰がやっても、1時間で100個、同じ品質でできるようになれば最高」)
・予算や納期について、何かイメージはありますか?(例:「まずは試作で1個。良ければ量産したい」「3ヶ月後には導入したい」)

この『ヒアリング』こそが、私たちの治具設計開発において、最も重要な工程です。なぜなら、私たちは、あなたの『悩み』の、その根源にある『本質的な課題』に、深く共感し、共有しなければ、本当に価値のある『解』は発明できないと知っているからです。

 

【STEP 2:可視化】 あなたの『アイデア』を、『私たちの手』で形にします

ヒアリングを通じて、課題が共有できたら、次は、具体的な『解決策のイメージ』を共有するステップです。もちろん、ここでも、あなたが図面を描く必要はありません。
・『現物』こそが、最高の図面です:
もし、あなたが困っている作業が、何か特定の『モノ(製品や部品)』を扱うものなら、ぜひ、その『モノ』を、私たちに見せてください。
私たちは、その現物を、あらゆる角度から眺め、触り、測定し(この作業を『採寸』と言います)、時には3Dスキャナーでデジタルデータ化します。私たちは、その『モノ』が発する、無言の要求(「ここは傷つけないで」「ここを基準にしてほしい」)を、プロとして読み解きます。
・『ポンチ絵』こそが、アイデアの源泉です:
もし、あなたの頭の中に、「こんな感じの道具」というぼんやりとしたイメージがあるなら、ぜひ、それを、会議室のホワイトボードや、ノートの切れ端に、『ポンチ絵(手書きのラフスケッチ)』として描いてみてください。
絵の上手い下手は、全く関係ありません。その絵に込められた、『こうしたい』というあなたの『想い』こそが、私たちの『設計ノウハウ』に火をつける、何よりの着火剤となります。

 

【STEP 3:3D設計】 『動く設計図』で、完成形を“体験”する

あなたの『困りごと』と『アイデア』という名の、最高のインプットをいただきました。ここから先は、いよいよ、私たちの『設計ノウハウ』の出番です。
しかし、私たちは、すぐに金属を削り始めたりはしません。まず、コストのかからない『デジタルの世界』で、完璧な答えを創り出します。

・『3D CAD』による、バーチャルなモノづくり:
私たちは、いただいた情報を基に、『3D CAD』という、コンピューター上で、本物そっくりの立体モデルを作れるソフトを使い、治具の設計を行います。
・『対話』としての設計レビュー:
そして、設計が固まったら、私たちは、その『3Dデータ』をお見せします。あなたのPCの画面上で、その治具を、グルグルと360度回したり、色を変えたり、部品を透明にして中身を透視させたりすることができます。

私たちは、この『動く設計図』を見ながら、あなたと最後の『対話』を行います。
・「ここに部品を置くと、ここのレバーが連動して、自動でクランプされます」
・「作業者の手の大きさを考慮して、ここの取っ手は、この形状にしました」

この段階で、あなたは、完成品を『見る』だけでなく、その『使い勝手』を、バーチャルに“体験”することができます。
「いいね! でも、このレバー、右利き用になってるけど、現場は左利きの作業者もいるから、両側につけられない?」

素晴らしいご意見です。その場で、すぐに設計を修正します。この『対話』のプロセスを経ることで、私たちは、お客様の『想像』を、寸分違わぬ『現実』へと、確実に落とし込んでいくのです。

 

【STEP 4:製作】 『加工ノウハウ』の全てを注ぎ込む

3Dモデルについて、あなたから「これなら完璧だ!」というGOサインをいただいて、初めて、私たちは『物理的なモノづくり』を開始します。
・ここから先のプロセスは、あなたが一切、知る必要のない領域です。
・材質の選定:その治具に求められる『強度』『精度』『耐用年数』『コスト』を考え、無数の選択肢の中から、最適な金属(アルミ合金、ステンレス、工具鋼など)や樹脂を、私たちが選びます。
・加工方法の決定:その形状を、マシニングセンタで削り出すのか、ワイヤーカットで切り抜くのか、あるいは、3Dプリンターで造形するのか。最も『早く』『安く』『高精度に』作れる方法を、私たちの『加工ノウハウ』で決定します。
・品質の作り込み:プログラムを組み、機械を動かし、μm単位の精度で部品を削り出し、表面処理を施し、組み立て、調整する。
この、最も複雑で、専門知識を要する『加工プロセス』の全ては、私たちが、プロとしての全責任を持って、一括で『取り纏め』ます。あなたには、一切のストレスも、ご心配もおかけしません。

 

◆よくある質問(FAQ):あなたの『最後の不安』にお答えします

Q1:「こんな初歩的なことで困ってる」と、相談するのが恥ずかしいです。

A1: どうか、ご安心ください。私たちにとって、お客様からのご相談に『初歩的』なものなど、一つもありません。お客様が『困っている』という、その事実こそが、私たちが解決すべき、最も尊い『課題』です。私たちは、日々、半導体製造装置の超精密部品から、食品工場の『トングを置くための専用スタンド』まで、あらゆる『困りごと』と向き合っています。どんな些細なことでも、それが『効率化』や『品質向上』に繋がるのであれば、それは全て、私たちが全力で取り組むべき、プロフェッショナルな仕事です。

 

Q2:相談したら、契約するまで帰してもらえない…といった、強引な営業をされるのが不安です。

A2:私たちは、モノづくり(技術)のプロではありますが、残念ながら(?)、強引な営業のプロではありません。私たちのスタンスは、あくまで『技術コンサルタント』です。最初のヒアリングや、3Dモデルでのご提案の段階で、費用を請求することは、原則としてありません。私たちは、まず、私たちの『発想力』と『ノウハウ』を、お客様に『体験』していただき、その上で、「この会社となら、良いものが作れそうだ」と、心からご納得いただけた場合にのみ、初めて、正式なご契約をお願いしています。まずは、あなたの『困りごと』を、私たちに聞かせていただくだけで、結構です。

 

Q3:『1個だけ』の、本当に小さな道具でも、作ってもらえるのでしょうか?

A3:もちろん、大歓迎です。私たちの『治具設計開発』は、そのほとんどが『1個』の、オーダーメイド品から始まります。その『1個』に、お客様の現場の未来を変える、大きな可能性が詰まっていることを、私たちは知っています。私たちは、その最初の『1個』の試作に、量産品と何ら変わらない、私たちの全ての知見と情熱を注ぎ込みます。

 

Q4:最終的に、どれくらいの費用がかかるのか、見当もつかないのが怖いです。

A4:ごもっともな不安です。だからこそ、私たちは『STEP 3:3D設計』のプロセスを、非常に重視しています。この段階で、私たちは、完成形の3Dモデルと共に、『なぜ、この価格になるのか』を、明確に示した『お見積書』を提出します。
「この部分は、高い精度が必要なので、研削仕上げという、時間のかかる加工を行うため、この価格になります」
「逆に、この部分は、強度に影響しないので、安価な材料と加工法に変更することで、コストを抑えました」
このように、価格の『透明性』を確保し、お客様にご納得いただいた上で、初めて製作に着手します。決して、後から『よく分からない追加費用』が発生するようなことはありません。

 

 

◆あなたの『本業』に集中するために、私たちを使ってください

本記事で、私たちが伝えたかったメッセージは、非常にシンプルです。
・あなたは、『加工のプロ』になる必要は、一切ありません。

・あなたは、『あなたのビジネス』のプロフェッショナルです。その貴重な時間を、慣れないCADソフトの操作を覚えたり、加工業者との不毛な専門用語の応酬に使ったりするべきでは、決してないのです。

・あなたの『本業』に、100%集中してください。
そして、その『本業』を加速させるために必要な、『モノづくり』という名の、面倒で、複雑で、専門的なプロセスは、全て、その道のプロフェッショナルである、私たちに『丸投げ』してください。

・あなたのその『モヤモヤ』とした、どこに頼んでいいか分からなかった『困りごと』。
それこそが、私たちにとって、最も価値のある『仕事の種』です。
「こんなことで困ってるんだけど、何か良い方法ない?」
その、一本の電話、一通のメールから、あなたの現場の未来を変える、新しい『発明』を、私たちと一緒に始めませんか。

 

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