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  • 「手作業によるゲートカット」の品質と効率を劇的に改善。オーダーメイドの専用治具で後工程を自動化へ。

射出成形機で成形した製品のゲートをカットする治具を設計して製作しました。

 

 

射出成形は、複雑な形状の製品を大量生産する上で不可欠な技術です。

しかし、成形品に必ず残る「ゲート」の処理は、多くの製造現場で品質と生産性を左右する重要な課題となっています。

▼ お客様が抱えていた課題 今回ご相談いただいたお客様も、手作業でのゲートカットに下記のような課題を抱えていらっしゃいました。

品質のばらつき: ニッパーやカッターによる手作業のため、作業者によってカット面の仕上がりに差が出てしまい、外観品質が安定しない。

作業効率の低さ: 一つひとつ手作業でカットするため時間がかかり、生産全体のボトルネックになっていた。

人的コストと負担: 熟練した作業員が必要になる上、単純作業の繰り返しは作業者の大きな負担となっていた。

製品へのダメージリスク: 刃物を入れる角度や力加減を誤ると、製品本体に傷や白化が生じる危険性があった。

▼ 関東精密からのご提案と解決策 これらの課題を根本から解決するため、当社では製品形状に合わせた「ゲートカット専用治具」の設計・製作をご提案しました。

設計にあたり、お客様の製品サンプルと3Dデータを基に、以下の点を重視しました。

【完璧な位置決め】 製品を治具に置くだけで、誰でも一瞬で正しい位置にセットできる「倣い形状」のポケットを設計。

これにより、カット位置のズレを完全に排除しました。

【均一なカット品質】 テコの原理を応用したクランプ機構と、製品に最適な角度で進入するカッターガイドを設けることで、常に一定の力と角度でゲートをカット。バリの発生を最小限に抑え、美しいカット面を実現します。

【圧倒的な作業スピード】 「製品を置いて、レバーを引く」という単純なワンアクションで作業が完了するため、手作業に比べてサイクルタイムを劇的に短縮しました。

【安全性と耐久性】 作業者の安全を考慮し、刃が露出しない構造を採用。

また、長期間の使用にも耐えうる摩耗に強い材質を選定し、メンテナンス性にも配慮しました。

▼ 導入後の成果 この治具を導入いただいたことで、お客様の生産現場では「品質の安定化」と「生産性の向上」を同時に達成することができました。

パートタイマーの方でも熟練者と同じ品質で作業ができるようになり、人的リソースの最適化にも貢献。結果として、製品全体のコストダウンにも繋がったと、高い評価をいただいております。

射出成形品のゲート処理をはじめ、製造工程における「ちょっとした不便」や「手作業頼りの工程」は、専用治具によって大きく改善できる可能性があります。株式会社関東精密では、お客様一人ひとりの課題に寄り添った最適な治具の設計・製作をご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

2025.10.20
治具の設計・製作

「手作業によるゲートカット」の品質と効率を劇的に改善。オーダーメイドの専用治具で後工程を自動化へ。